専門医としての能力を最大に活かして地域の糖尿病治療に貢献する

堀田康広

堀田康広

桑名メディカルクリニック 院長

堀田康広(ほった やすひろ)
三重県出身。三重大学医学部医学科卒業後、医療法人山本総合病院で研修を行う。病気の根幹に糖尿病が深くかかわっていることを知り、糖尿病治療の最適化を求めて、三重大学医学部附属病院へ糖尿病・内分泌内科医員として勤務。桑名市総合医療センター糖尿病・内分泌内科医長、同部長を経て、2024年、桑名メディカルクリニック院長に就任。糖尿病専門医、内分泌代謝科専門医、内分泌代謝・糖尿病内科領域専門研修指導医、糖尿病研修指導医、総合内科専門医。

桑名メディカルクリニック
〒511-0903 
桑名市大山田1-7-8
TEL:0594-31-8733

企業HPはこちらから

人と接して感謝を頂く、医師という素晴らしい仕事

Feature Image

なぜ医師という職業を志したのか、何か特別なきっかけがあったわけではありません。ただ人と接して言葉を交わすことが、十代の頃から好きでした。そして年頃になって自分の将来を考えた時に、人と接することができる仕事は何だろう、その中で自分に合っているものは何だろう…と考えて、医師という職業を選んだのです。
また、直接的に人に貢献できるというのもとても魅力的でした。【仕事=人に貢献すること】であり、すべての仕事は尊いものです。私の父はカーエアコンの設計に従事しており、何百万人の人たちに快適な生活を届けていました。しかし、何百万人の人たちの声を直接は聞くことはできません。医師という職業は患者さんから「先生、ありがとう」と直接感謝の言葉を頂くことができる。こんなありがたい仕事はないだろう…と、当時から思っていました。
実際に医師になり、自分が患者さんと接するようになると、それをなおさら実感します。患者さんは「元気になりたい・健康を維持したい」というご希望に沿うことができ、自分にも直接感謝の言葉をいただくことができる。私も患者さんも幸せになることができるのですから、本当にいい仕事だなと思います。

医師の少ない三重県で、開業医として地域に根付く

Feature Image

私自身は三重県の隣、愛知県名古屋市の出身なんです。医師を目指して入学したのが三重大学の医学部で、卒業後の研修で桑名市の総合病院に着任しました。その後は三重大学での勤務を経てはいましたが、糖尿病外来担当医師として途切れることなく常に桑名で勤務させていただき、2024年の5月から桑名メディカルクリニックの院長に就任しました。
いろいろな病院で腕を磨いて、生まれ故郷に戻って開業する…というドクターは多いと思いますが、私にはそうした考えはありませんでした。はっきりと説明できませんが、桑名という地域、ここに暮らす人々に医師になった時から育てていただいた、桑名の方々の雰囲気が好きだったことがこの地で開業した理由の一つに挙げられると思います。
三重県は全国的にも医療従事者が少なく、さらに地域差もあります。私がいる桑名市も、名古屋に近いという地の利はあるものの三重県の北の端で、医師が比較的少ないところです。さらにいえば、私のような糖尿病・内分泌専門医というのは、もともと人数が少ないのです。2024年10月の時点で、三重県内の糖尿病内科専門医は64人、内分泌代謝科専門医は28人しかいません。指導医となると数えるほどしかいません。なんとか自分が持っている知見と経験を、この地域の患者さんのためにさらに活かしていきたいと考えています。

糖尿病は早期発見・早期治療がカギ

Feature Image

医学部を卒業して医師免許を手にしたあと、私たちは医療機関で2年間の研修を行います。その間、さまざまな診療科を回り、指導医や先輩医師からの指導を受けて、病棟業務や外来業務を通じて、臨床医に必要な人格、能力、経験を積み上げていきます。これが「研修医制度」というものです。その後、私は研修を受けた病院に内科医として勤務して、糖尿病内科、さらに内分泌代謝科を専門的に手がけるようになりました。
糖尿病は悪化すると網膜症、腎症、神経障害という合併症を引き起こします。網膜症は失明の大きな原因ですし、腎症は悪化すると人工透析が不可欠になります。神経障害は手足のしびれや痛み、冷え、感覚低下などが起こります。また糖尿病で血糖値の高い状態が続くと、血管を傷つけ、血管を詰まらせて心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。
こうした恐ろしさがある反面、糖尿病は初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。喉の渇きや多尿などの症状が表れた時には、かなり症状が進んでいるケースが多いのです。そのためふだんから体の状態をチェックしておき、たとえ軽度のものでも異変が見られたら、病院で受診することが大切です。

患者さんを笑顔にし、感動と喜びを提供したい

Feature Image

診療をする上で私が心がけているのは、患者さんに笑顔になっていただき、感動と喜びを提供することです。地域医療を担う医師として、患者さんにとって身近で、喜んでもらえる存在でありたい、と考えています。患者さんの中には「先生の顔を見るだけで元気になれるよ」と言って下さる方もみえ、本当にありがたいなあと感じています。私にしてみれば、そのような言葉をかけてくれる患者さんこそ、私に元気をくださる存在です。だから私も患者さんに「どんどん元気を持っていってくださいね、僕も元気をいただきますから」とお伝えしています。患者さんとこのような関係性を築けるというのは、医師として医院として、大きな喜びになっています。
私自身は患者さんの病気を治すだけでなく、人を診て、心までも治せる医師でありたいと思っています。大学受験の面接にてこの話をしたら、教授からは笑われましたが(笑)。私と会って話をし、診察を受けることで、患者さんが元気を実感できるというのは、とても嬉しいことですね。

糖尿病治療にかかわる、医師の目から見た難しさ

Feature Image

糖尿病というのは治療するにあたり、少々難しい病気なのかもしれません。患者さんの状態をよく診て、治療方針を立てていく必要があります。単にインスリンを投与するだけでは、改善が難しいケースもあります。
実際に15年前に私が担当した60代の患者さんは、それまでインスリンを70単位とかなり多く投与されていたのですが、血糖値がなかなかコントロールできずにいたそうです。ところが常に空腹感を覚えるらしく、口癖のように「腹が減った、腹が減った」とおっしゃるのです。そこで患者さんの病態をしっかりと精査し、病態にあった別の薬を投与したところ、血糖値がうまくコントロールできるようになり、最終的にはインスリン投与をゼロにできた、ということがありました。
前医の先生も患者さんのためを思って治療を行っています。そのため、インスリンを導入し、治療を行っていていただいていたのです。しかし、患者さんの病態には実は即していなかったのかもしれない。糖尿病治療薬はかなり種類があるため、その選択を誤ると逆に患者さんに悪影響が及ぶ時もあります。ですから一般の方々に糖尿病という病気の恐ろしさ、予防することの大切さを啓蒙していくことと並行して、現場で患者さんと接する臨床医の方々に対しても、糖尿病治療に関する最新のエビデンスや、治療のバリエーションについて、情報共有することが大切だろうと思います。そうすることで重症な糖尿病の患者さんを減らすだけでなく、予後を良好に保つこともできるはずですから。

幅広い対応力と専門性の高さは、当院の強み

Feature Image

私は医師になった当初、基幹病院の一般内科に勤務していました。そこで胃カメラや透析、心臓カテーテル検査、集中治療などを幅広く経験し、内科全般の能力を身につけることができました。また私自身が糖尿病、内分泌代謝科、総合内科の専門医であることも、当院の強みといえます。ですから糖尿病がなかなか良くならずに困っていたり、何か体調が優れなかったりしたら、まずご相談に来て頂きたいですね。糖尿病を悪化させずにその手前で抑えることが、合併症やその他の重篤な病気を防ぐことにもつながりますから。
もちろん私の身ひとつでは、できることにも限りがあります。ですから基幹病院だけでなく、他のクリニックとの連携を図り、お互いに情報共有したり、症例について相談し合ったりできる仕組みを強化できればいいなと思います。
一般の方々への啓蒙については、いろいろなやり方があるでしょう。今では多くの企業がSNSでの情報発信を行っていますから、これを使っていく必要があります。行政を巻き込んで講演会を開いたりするのも良いですね。なかなか時間がとれないというのが現状ですが、「やりたいこと」の実現に向けて少しずつでも進めていくつもりです。

若者には夢を持ち、果敢に挑戦してほしい

Feature Image

これから社会に出て行く若い方々には、まずは夢を持って何でもやってみてほしい、と思います。挑戦してそれを乗り越えれば大きな自信になりますし、失敗してもそれは経験となって人生の糧になり、次の成功につながります。【人生に「無駄な経験」というものは何もない】と考えてください。
なにか問題に直面したときは、【なぜそうなったかを考え、改善するチャンスをもらえた】と考えるようにしてください。人生は経験の積み重ねですから、夢に向かってチャレンジし続けてほしいと思います。



桑名メディカルクリニック
https://www.kuwanamedical.com/